FX取引量急増 ネット証券、収益源期待しサービス拡充
株取引収入の落ち込みに悩むインターネット証券が、外国為替証拠金取引(FX)のサービス拡充に力を入れている。手数料の引き下げなどで、取引量が急増。株式市場の低迷に業績が引っ張られるなか、収益源を少しでも広げるのが狙いだ。ただ、リスクも高く、投資家への説明も重要になっている。
最大手のSBI証券は08年7月、FXの通常取引手数料を無料化し、11月には取引できる通貨の種類も拡大した。取引量は一気に伸び、12月のFXの売買代金は4兆6677億円と、前年同月と比べ10倍超となった。
同社の08年4?12月期決算では、主に株式売買の委託手数料収入が前年同期比で23.9%減少した一方、FXや投資信託などの取引の手数料収入は同9.1%増だった。FX取引手数料の無料化後も、客の売買を取り次ぐ際の利ざやが収入になっている。
ネット証券大手では楽天証券が先行し、昨年6月、取引手数料を無料化した。松井証券、マネックス証券、カブドットコム証券の各社も手数料を大幅に引き下げ、取引量を伸ばしている。
FXは、少ない元手(証拠金)で多額の外貨を売買できる。手数料の引き下げに加え、昨年秋、為替相場が急激に動いたことで、高い利益を狙う個人投資家の取引が活発になったようだ。ネット証券各社の収益の柱は株取引だが、「株式市場は薄商いが続き、収益を多様化していくことが欠かせない」(SBI証券)とみている。
もっとも、FXは元手の数十倍の取引をするため、投資家の損失が膨らむリスクも高い。「想定以上の為替の変動で多額の損失を抱え、取引をやめる顧客も増えている」(ネット証券幹部)とされる。特に投資初心者に向け、リスクをどう知らせるかが課題だ。
カテゴリー:news

